武蔵野線・新駅誕生前を歩く

3月12日の朝、何気なく開いた新聞で武蔵野線に新駅が開業する事を知った。
3月15日のダイヤ改正がその開業日だそうだ。
場所は南越谷駅と吉川駅の間、『越谷レイクタウン』駅が誕生のその時を待っている・・・
今まさに産声をあげようとする新駅の光景を追ってみた。

開業前の駅・・・ と、いう事は「駅」でありながら「駅」ではない。
南越谷駅から歩いて、その新駅を目指す事にする。

時刻表によると、その距離は南越谷ー新駅間2.8km、新駅ー吉川間1.9km。
もちろんこの距離は線路上の直線距離だから、実際に歩く距離はもう少し上乗せが必要だ。

ひたすらに武蔵野線の線路を追いかけて次駅を目指した。
線路に並んで道路があるところは良いが、そうでない場所でも線路の位置は見落とせない。
・・・
すでに1キロ以上を歩いたある場所でテケテケは青ざめた。
ふと見上げた武蔵野線の行き先表示を見ると「府中本町」行き。
目指すべき方向と反対に歩いてきてしまったようだ・・・

さすがにこれにはテケテケも凹んだ。
勘に頼って確認をおろそかにした自業自得なのだが、今来た道を戻るこのやるせなさ。
駅から反対方向に歩いた、行って来い3キロの無駄足。
再びここへ帰ってきた。

意気消沈のテケテケは、徒歩での新駅探索を
諦めかけもしたものの、南越谷駅そばのロッテリアで
ハンバーガーを食して鋭気回復。

再び新駅の光景を目指した。

さっき間違えた道よりも、線路と並んだ直線部分が多くて順調にその距離を進む。
今度こそは、この道の先に目指すべきゴールがある。
その安心感だけを頼りに、人気も無く寂しげな道の散策を続ける事にする。
・・・ついに新駅が見えてきた。

このまま新駅付近まで行けるのかと思いきや・・・通行止。


仕方なく残された通路を進むが、学校の校舎内のような通路しか残されていない・・・
ここは入っても良い場所なのだろうか?
しかし、戻されるとなると、新駅の写真はおろか、どの位の距離が「無駄足」になることか。
注意を受けることも半分覚悟をしながら、自転車通学の学生の帰路を追いながら道を探った。

ここの学校の関係者と工事関係者位しか人もいないこの場所、
テケテケは紛れもなく、「不審者」と紙一重だったに違いない。

しかし、その甲斐あって開業前の新駅をカメラに収めた。
望遠機能をフルに使って、やっと撮影できる距離からではあったものの。
本当にこの駅周辺にはまだ何もない。
新聞記事となった昨日・11日に「街びらき」が行われたばかりの殺風景。
この辺り一帯はUR都市再生機構が主体となって、東京ドーム50個分の225.6haの敷地面積に
約7000戸・22400人の人口が計画され、日本最大級の大型ショッピングセンター(イオン)のオープンも
今年度中に予定されている。 この殺風景も日に日に都市化されて、今のこの景色がウソのように
思われる日が来るのも、それほど遠い話ではないのだろう。
イメージしていた駅舎そばの取材はならなかったが、今後の発展を待つ新駅周辺を撮影できたのも
一つの収穫。時間をおいて、再度、その変貌振りを見に来てみる事にしよう。
レイクタウンを後にして、中川に架かる吉越橋を渡って吉川駅を目指す。
ここから先は人の気配も感じられて、それほどの距離も感じなかった。
ちょっぴり吹き付ける風に冷たさを感じたものの、好天に恵まれてほんのりと汗ばむ陽気だった。
ちょうど通りがかりに見つけた『よしかわ天然温泉・ゆあみ』でその汗を流す。
様々なタイプの湯船や充実の露天風呂などにテケテケも大満足。
一時間チョイの癒しでこの日の疲れを回復した。

こちら吉川駅でもすでに新駅開業の準備がなされ、駅名標も次駅・南越谷のシールを
剥がせば『越谷レイクタウン』の名が隠れている。
その開業もいよいよ明後日。


この日は通過する、真っ白な新駅に新たな使命が託される。


(’08.3.13up)


  
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